現在、Windows10とLinux Mintをデュアルブートで使っているのですが、先日Linux Mint 18.2が公開されたということでインストールしてみました。
インストールは、現在インストールされているLinux Mintを一旦削除してからインストールしたのですが、デュアルブート環境でLinuxだけ削除するにはちょっと注意が必要ですので、その削除方法をまとめてみました。
現在、パーティションは次のようになっていて、赤枠で囲ってるパーティションにLinux Mintがインストールされています。
このパーティションを単純に削除してあげればよさそうに思えますが、それをやってしまうと今度はWindowsが起動しなくなってしまいます。
では、どうするかというと、まずはMBRを修復します。
MBRとは何なのかという説明は省略しますが、簡単にいうとMBRにはOSを起動するためのブートローダーがインストールされています。そして、LinuxをデュアルブートでインストールするとこのMBRが書き換えられるので、Linuxを削除する場合まずMBRを修復してあげる必要があります。
それで、実際どうやって修復すればいいかというと、まず、Windowsの[設定]の[更新とセキュリティ]から[回復]で「今すぐ再起動する」をクリックします。
次に、[トラブルシューティング]→[詳細オプション]→[コマンドプロンプト]を選びます。
するとWindowsが再起動されたときにコマンドプロンプト画面が表示されてきます。
ここで、コマンドを打ち込みます。
bootrec /RebuildBcd bootrec /fixMbr bootrec /fixboot
そして、最後にexitでコマンドプロンプトを抜けるとオプションの選択画面に戻るので、[PCの電源を切る]で一旦PCを終了します。
これで、次にPCの電源を入れたときにはGRUBのメニューは出ずにWindows10がいきなり起動してくるはずです。
この状態にまでなれば、パーティションを削除しても問題ありません。
Linux Mintがインストールされていたパーティションを削除します。
削除は簡単で、Windowsのディスクの管理画面で、対象のパーティションを選んで削除するだけです。
私のPCの環境ではこのような状態になりました。
40GBの空き容量が出来てます。
ただ、今回領域の拡張を考えていたのでひとつ厄介な問題が起きました。
Windows10がインストールされているパーティション(C:)と空き容量(40GB)の間に「回復パーティション」が出来てしまっています。
このままですと、(C:)を圧縮して空き容量を捻出しても元の空き容量(40GB)とは一緒になりません。
そこで「回復パーティション」を削除することにしました。
「回復パーティション」はWindowsのアップデートなどが行われると自動で作成されるものなのですが、もとに戻す予定がなければ削除しても問題ないようです。ただ、ディスク管理画面上からは削除出来ません。コマンドで削除を行う必要があります。
コマンドプロンプトを「管理者として実行」で起動し、diskpartコマンドを打ちます。
>diskpart DISKPART>
diskpartを実行すると、プロンプトがDISKPART>に変わりますので、次のコマンドを打っていきます。
まず、list diskでディスク一覧を表示します。
DISKPART> list disk ディスク 状態 サイズ 空き ダイナ GPT ### ミック ------------ ------------- ------- ------- --- --- ディスク 0 オンライン 465 GB 79 GB ディスク 1 オンライン 931 GB 0 B ディスク 2 メディアなし 0 B 0 B ディスク 3 メディアなし 0 B 0 B ディスク 4 メディアなし 0 B 0 B ディスク 5 メディアなし 0 B 0 B ディスク 6 オンライン 13 GB 0 B
次に、selectコマンドで対象のディスクを選択します。
ここではdisk 0 です。
DISKPART> select disk 0 ディスク 0 が選択されました。
次に、パーティションの一覧を表示します。
DISKPART> list partition Partition ### Type Size Offset ------------- ------------------ ------- ------- Partition 1 プライマリ 100 MB 1024 KB Partition 2 プライマリ 385 GB 101 MB Partition 3 回復 500 MB 424 GB
そして、selectコマンドで回復パーティション(Partition 3)を選びます。
DISKPART> select partition 3 パーティション 3 が選択されました。
最後にdeleteコマンドでパーティションを削除します。
(回復パーティションを削除するにはoverrideオプションが必要なようです。)
DISKPART> delete partition override DiskPart は選択されたパーティションを正常に削除しました。
これで、圧縮で捻出した容量と合わせて約80GBの空き容量を確保することができました。
あとは、通常のデュアルブート用のインストールを行うだけです。
今回のやり方は一旦削除して再度インストールする場合を想定していますが、デュアルブートでインストールしたLinuxを削除してもとのWindowsだけの環境に戻す場合にも有効です。ぜひ参考にしてみてください。
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